物流改善

2011.09.10

中小企業の物流改善(4) 在庫管理(3)

在庫とは資金です。過剰在庫は資金を眠らせている状態といえます。業績が良くない企業では売上拡大を求めるあまり、過剰在庫になる場合もあります。そうした企業では棚卸がおろそかになりがちです。

在庫管理(1)で述べたような在庫管理がなかなか行われず、帳簿と実在庫が合わないという場合が多くあります。だからこそ棚卸を行って、実在庫と帳簿が合わない理由を追求する必要があります。

棚卸の頻度ですが、年1回や半年に1回では少ないため、毎月行うべきでしょう。

棚卸によってわかることも多く、売れ筋商品や死筋商品、営業からの売上予測の正確性など管理する側で把握することで、営業や生産側にいろいろと提案できることもあります。

是非、社員の方に棚卸の必要性を理解してもらい、実践してください。業績改善の第一歩となります。



2011.09.09

中小企業の物流改善 (3) コスト意識の向上

物流業務のわかり難さもあり、一度頼んだ物流事業者の見直しもあまり行われることはないようです。担当者にしてみれば日頃無理を聞いてもらっている物流事業者との付き合いもあり、なかなか見直しが進まないのが現状だと思います。

利益=売上-コスト です。売上を伸ばすことに関心がゆきがちですが、自社だけではコントロールできない場合が多くあります。しかし、コスト、特に固定費は、削減することは社内で可能です。こちらの方が取り組みやすいことを理解して、継続的に取り組んでいるのが黒字企業です。

社員にコスト意識を植え付けることは非常に大変です。特に赤字企業の場合、社長あコストダウンより売上拡大に意識がいく場合が多いため、なおさらです。コストダウンは社長の仕事で、自分の仕事だとあ思っていない社員も多いのではないでしょうか。コスト削減や物流事業者見直しの担当にはなりたくないというのが、本当ではないでしょうか。

まず、社長の意識改革が必要です。社員に継続的にコスト削減の重要性を解くことが必要です。また社内ルールとして、半期や毎年料金や事業者を見直すことも可能です。人事評価の項目として取り入れることで、社員の意識を高めることも考えられます。



2011.09.06

中小企業の物流改善(2)

物流コストの財務的な指標としては、JILSが売上高物流コスト比率が参考になります。

物流コストは、輸送費、保管費、その他(包装、荷役、物流管理)に区分されています。自社でも比較可能ですが、こうした物流コストデータをある程度区分して集計する必要があります。

2009年度のでーたですが、業種における売上高物流コスト比率は4.77 %です。また、製造業が4.58 %、非製造業が5.28 %、卸売業が5.51 %、小売業が5.18 %です。

物流コスト削減のための方法についてもアンケート調査しており、多い順に在庫削減、積載効率の向上、物流拠点の見直しとなっています。

物流拠点の見直しは直ちに取り組むことは困難ですが、在庫削減や積載効率の向上は比較的容易に取り組むことができます。

そのためには、まず正確な在庫数量や金額、積載率の把握などが必要となります。



2011.08.31

中小企業の物流改善(1)

中小企業では物流改善によるコストダウンに消極的です。コストダウンを図っていたとしても、目先のトラック運賃の削減など部分最適なコストダウンしか図っていないことが多いようです。なぜなのでしょうか。

物流の範囲が広く、関わる業者も多くてめんどくさい上に、わかりにくいため、コストダウンがむしろ手間になると考える経営者が多いようです。大抵、物流はパートタイマーなどに任せて、しかも片手間になる場合も多いので、さらに実体が見えにくくなりがちです。大手メーカーでもそうですが、物流部門に優秀な人材を配置しません。理由は簡単でコストセンターだからです。

ドラッガーはかつて物流を暗黒大陸といい、利益の源泉と指摘しました。売上ー費用=利益です。売上が上がらない状況でも、費用削減で利益は出せます。ドラッガーの指摘は今でも通用します。特に現代のように、グローバルにモノが動けばなおさらです。どこからてをつけるべきか、判断に迷います。

しかし、コストセンターだからこそ、みなやりたがらないからこそ、見直すべきなのです。差をつけることができるからです。

中小企業の財務諸表を見ると、物流の観点からだけでも、黒字化に貢献出来そうな場合もあります。

まず、物流の見える化から取り組むのが必要です。

物流見える化の技法の概略については、J-Log eラーニング http://www.logistics-japan.jp/school をご参照ください。



2011.08.11

日通総研 ロジスティクスレポートNo.19

“大規模かつ広域的な地震災害”に対応した「震災ロジスティクス」のあり方



2011.08.04

中小企業の物流改善 在庫管理(2)

棚札とは、ある場所におかれている部品の現時点での数量を部品の種類ごとに把握するためのツールです。ポイントは

・一つの置き場所、一種類の部品について一枚の棚札を配置する
・部品が入庫、出庫した都度直ちに記入する
・在庫数を計算記入すると同時に、現品数を突き合わせチェックする

部品などの現品在庫数は現に目の前にある現品と、一対一の対応で確実に確認します。もし不一致の場合は、それを異常として、ただちに原因を追求し、必要ならば在庫数を修正します。

在庫数は在庫台帳によっても把握されていますが、正確性の維持が最大の課題です。照合するためのツールが棚札です。

100%の精度が目標ですが、現実的には95%程度が精度の目標となります。



2011.07.27

中小企業でのリーダーシップ

診断をしていて気がつくことは、伸びている中小企業は社長が社員?を信頼して積極的に仕事を任せ、成功と失敗の体験を積ませながら?、社員育成している企業です。社長は自分でなでもできますが、わ?ざと任せる。これがビジネスのダイナミズムを生む秘訣だと思いま?す。

複雑化して、リスク管理の困難な現代のリーダーシップ像は、一人?で全てを把握して意思決定するリーダーではなく、さまざまな参加?者を巻き込みながら、リスク低く最適な判断をくだせる、懐が深く柔軟性もあり、絶対にあきらめない強い意思をもつリーダーで?す。ここではフォロワーシップも重要です。



2011.07.26

中小企業の物流改善 在庫管理(1)

中小企業の物流改善法について、連載をします。まず在庫管理についてです。

メーカーでは、製造原価の中で最大の割合を占めるのが、原材料費、部品費です。労務費(人件費)よりも大きな割合を占めます。そのため原材料費の圧縮がコストダウンに一番効果があります。

まず生産工程での歩留まり向上や中間品、製品の陳腐化ロスの削減などが求められます。

資材・物流部門としては、資材購入費の削減が考えられますが、購入先との折衝などがあるため直ちには対応できません。社内で対応できることとしては、在庫の削減です。

在庫削減策としては、まず伝票上の在庫数と現品との一致が大前提となります。正確な在庫数量の把握を前提として、さまざまな在庫管理理論に基づく在庫削減手法が検討されるからです。数字と現品が一致しない限り、理論に基づく仮説も全く意味を持ちません。

在庫の数字と現品を一致させるためには、保管する棚ごとに棚札などの簡単な在庫管理伝票を用意して、材料・部品の入庫・出庫ごとに都度記入することが必要です。棚札の記載内容は、材料・部品番号、名称、保管場所(棚番)、月日、製造番号、入庫数、出庫数、在庫数などです。これをこまめにつける必要があります。

実際に使用する際には、先入先出が原則となります。食品生産では当然ですが、廃棄ロスなどを防ぐためには、先に入ったものから使うことが原則です。

棚札の数字と現品とを一対一対応で突き合わせて確実に確認することで、数字と在庫数を合わせます。

仮に不一致の場合には、直ちに原因を追求します。解決されない場合には、在庫数を現品に合わせて修正します。



2011.05.29

日欧EPA準備交渉開始

日欧EPA予備交渉が開始されます。数年後には日欧でEPAが締結され、特定原産地証明を利用した低関税の貿易取引が活発化されると予想されます。

現在、日本ではEPAは下記のとおり締結されています。

二国間協定
・ 日インドネシア協定
・ 日シンガポール協定
・ 日スイス協定
・ 日タイ協定
・ 日チリ協定
・ 日フィリピン協定
・ 日ブルネイ協定
日ベトナム協定(2009.10.01発効)
・ 日マレーシア協定
・ 日メキシコ協定
多国間協定
・ 日アセアン協定

EPA締結国向け輸出時に、中小企業が特定産地証明を発行していない理由の第一位は、EPAの存在自体を知らなかったことが挙げられます。

現在は、二国間協定などにより、関税率が国ごとに毎年変わるなど、貿易手続きが非常に煩雑になっています。常に制度の変更に注意しながら、最も有利な手続きを活用するべきです。それにより、コスト削減が可能となります。



2011.04.23

経済産業ジャーナル平成23年1・2月号「世界に羽ばたけ!中小企業」


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