ロジスティクス・マーケティング


2009.11.29

ヤマト運輸に学ぶロジスティクスマーケティング(4) [ロ

日曜日の朝よく外出するのですが、朝からヤマト運輸の駅までの10分くらいの道のり
で、トラックや自転車を2ー3回は見かけます。外出先でも同様です。日本郵便会社はほ
ぼ皆無です。リテールに限っては宅配便の競争はすでに勝負は決まっているように思い
ます。

さらに近い将来ヤマト運輸が郵便事業を日本郵便にとってかわる可能性あります。その
先ですが、先日CEOが辞任したドイツポストが一つのモデルでしょう。ドイツポストは郵
便事業であがる収益を支えに買収戦略でグローバルロジスティクス企業を形成しまし
た。ヤマト運輸の経営陣がそこまで描いているのか不明ですが、目標とはなるのではな
いでしょうか。自社展開するには時間がかかりすぎます。企業向けグローバルロジステ
ィクス市場への展開にはこれまでとは違う大胆な戦略が求められます。

▼リーダー企業の戦略

■ターゲット市場・製品
宅配便市場だけですが、個人向けから法人向けまで全セグメントに対して、フルライン
サービスを提供しているといえるでしょう。さらに他社ではまねのできないような新し
いサービスを次々に生んでいます。

サービス内容ですが、

宅急便、パソコン宅急便、クロネコメール便、ゴルフスキー宅配便、空港宅急便、往復
宅急便、クール宅急便、コレクトサービス、宅急便エクスクローサービス(インターネ
ットオークション用。代金回収サービスも)、時間便、航空便、クロネコフォトメール
便、美術便、国際宅急便、海外引越サービス

など様々です。

ヤマト運輸の売上のほとんどは宅配便事業です。提供サービスのほとんども宅配便サー
ビスです。これは日通などチャレンジャー企業と比較すると企業としての提供サービス
が極端に偏りがある違いがあることがわかります。その点が経営課題でもありますが、
強みであることも間違いありません。

宅配便市場で全セグメントへの訴求のため、理論的にはブランドイメージがぼやけると
いう短所があります。実際、これだけのサービスがあったのかと驚き、それほど必要な
かのか、個々のサービスの収益性などに疑問はあります。一方でサービス全体で宅配便
サービスの付加価値を高めて、ヤマト運輸のブランド価値を高めているというのも確か
だと思います。ロジスティクス市場の中で全セグメントへあらゆるサービスを訴求する
日通の方が、そのブランドイメージがやけるていると思います。ターゲットを絞り込み
経営資源を集中させることが生む強みなのでしょう。

■価格
ヤマト運輸は高いというイメージがあります。非価格対応を実践しています。サービス
にかけるコストが割高なのかもしれませんが、ブランド力やデリバリーの正確性への自
信が背景にあると思います。
 
■チャネル
営業拠点も圧倒的に多いのではないでしょうか。宅急便開始時、酒屋を荷物の取次店と
してサービス網を拡充していった経緯があります。やがて自社の営業所(ベース)を拡
充してゆきました。その結果が冒頭での姿なのでしょう。

■プロモーション
全セグメントへの全体訴求のためプロモーションは新聞、雑誌、テレビなどさまざまな
メディアを活用しております。しかしながら身近に見かけるヤマト運輸のセールスドラ
イバーとトラックが一番の宣伝だと思います。

(ロジスティクス・ジャパン 08年3月5日の記事です)





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