業態化

引き続き『小倉昌男 経営学』からです。

この本の中で業態化というキーワードが何度も出てきます。

「業態化という、営業対象を絞り、営業対象を絞り、サービスとコストにおいて競争相手に決定的な差をつけることを目標として、徹底した効率化を図ることである。」(216頁)定義しています。

事例としては、小売業をあげて

「業態化というのは、なにも最近始まったものではない。特に飲食店では珍しいことではなく、むしろ当たり前であった。戦後の札幌ラーメンのチェーン、吉野家の牛丼、最近ではドトールやスターバックスといったセルフサービスのコーヒーショップなど、業態化して特色を打ち出しているものが多い。」(215頁)

つづいて、運送業界にも触れています。

「運送業界でも、業態化の例はいくつかあげられる。石油製品を輸送するタンクローリー車による専門輸送や、コンクリートミキサー車によるセメント販売などの例がそれである。コンクリートミキサー車による輸送はまことにユニークで、輸送しながらセメントと骨材などを練り混ぜるあの方式を編み出したアイデアは大したものだ。(215-216頁)

ヤマト運輸も路線トラックを廃止して宅配便に業態化して発展してきた、今でも発展を続ける歴史があります。

サービス業全体で参考になりますし、物流業でも参考にするべきでしょう。



フォワーダーとは

フォワーダー
Freight Forwarder の日本語略
日本の法令による利用運送利用業者やNVOCC(non vessel common carrier)を指すこともあるが、さらに3PLなど広範囲の業務も行う。国際的に統一の概念はない。

各国での役割
米国 Ocean, Air, Domestic(トラック) の3種類。
欧州 Ocean, Air, Domestic(トラック、鉄道),倉庫などさまざまな物流手法を活用して、複雑な国際一貫輸送を手掛けるグローバルフォワーダーの存在。
日本 欧州に近い。

海上フォワーダーと航空フォワーダー
輸送モードによる違い。船会社と海上フォワーダーは競合関係にある場合も多い。船会社、航空会社との力関係に違いがある。


改正労働者派遣法と物流労務管理(3)

別の対応策には業務委託(請負)化が考えられます。

この場合、業務自体を特定業者に委託(請負)するため、自社での指揮命令が取れないことになります。
直接雇用者(社員)や派遣員とは大きく異なる点です。

このあたりをいい加減にやると偽装請負の問題となってしまいます。
従って、業務委託する場合には、業務品質、コンプライアンス体制などがしっかりしている信頼性の高い下請け業者に業務を依頼する必要が生じます。

業務品質は高くても、実際の作業を行なう労働者がまた日雇い派遣だだったりすると、下請け業者側に派遣問題が生じることとなり、とばっちりを食らう可能性があります。
このあたりは正社員を中心にしっかりと労務管理を行なっている業者を選定する必要が生じます。

また業務委託する場合、業務委託契約を締結する必要がありますが、業務範囲の明確化、指揮命令系統の明確化、現場で働く下請け業者社員との事務所の区分、事務所や事務機器の使用にかかわる費用負担などさまざまな点をチェックする必要が生じます。


改正労働者派遣法と物流労務管理(2)

日雇い派遣の利用が困難な場合、まず派遣社員の直接雇用化による対応が考えられます。
パート、アルバイト、契約社員、正社員などの形態があり、それぞれ注意するべき点が異なます。

注意点としては、派遣会社との契約料金に配慮しながら給与を決定する必要があります。
勤務時間や休暇、その他福利厚生はパートやアルバイトなど有期労働者の就業規則のままでOKですが、規定していない場合は、新たに準備する必要があります。
その際、休暇の付与日数決定に際して、派遣社員期間の勤務期間を算入するかどうかなど細かな問題があります。

直接雇用化の長所としては、派遣会社の手数料がなくなるための短期的なコスト削減、労働者のモチベーションとロイヤリティー向上による定着化と生産性の向上、経験者を採用することとなるため初期教育投資が削減できることなどです。

一方、短所としては、労働契約法の改正に伴い2日以上契約を更新して通算5年を超えた労働者からの申込みで無期契約化する必要が生じるなど、長期的にはコスト高となる可能性があることです。
社会保険も会社負担となりますので、その点もコストがあがります。また、継続的な教育投資が必要となることなどが考えられます。

(ご質問はメールでお送りください。)


改正労働者派遣法と物流労務管理(1)

24年10月1日施行の改正労働者派遣法で日雇い派遣が禁止されました。それ以外にも違法派遣に対するみなし雇用など派遣先に厳しい内容となっています。

物流の現場では日雇い派遣を多く使用ているケースも多かったため大きな影響があると言われています。多くの場合、パートやアルバイトなど直接雇用を行うことで対応をとっているのではないかと思います。

もともと物流現場ではパートやアルバイト社員も多かったのですが、短期的な貨物量の変動を埋めるために日雇い派遣を利用してきた背景があります。パートやアルバイト社員は直接雇用ですので、直ちに雇用と解雇することは困難ですし、パートやアルバイト社員の労働時間調整などの労務管理も煩雑となります。

ただし、今回の日雇い派遣禁止にも例外規定があり、60歳以上の高齢者や昼間学生、副業で主たる政経維持者でない者(主に主婦が想定される)などは対象外です。

こうした例外者を利用している限り従来通りの日雇い派遣利用も可能です。


最先端の物流

モノつくりの最先端は手作りです。機械では作り上げることはできません。航空宇宙産業を見れば明らかです。

最先端のプログラムなど情報システムも当たり前かもしれませんが、人しか作り上げることはできません。やはり手作りです。

物流はもともと機械でできることが少ない分野ですが、医薬品など細かく繊細な商品では手作業になります。

最先端の物流を行うためには人づくりが最重要課題なのはそのためです。

物流には付加価値が低いために人づくり=教育投資が、特に中小企業では行われにくい分野です。

J-Logの活動を通して少しでも協力できればと願っています。


無料 物流診断

アンケート方式による無料の物流診断も行っております。

アンケートにご回答いただければ他社データとの比較分析を行います。

貴社の物流の強み・弱みを客観的に把握可能です。

ご希望の方は info@j-log.com までお問い合わせください。


中小企業の国際輸送管理(3)

国際海上輸送のコスト見直し策としては、

船会社の変更
ダイレクト船からトランシップ船の活用
国際海上 混載の活用

などが考えられます。

直行船は航海日数が短いので一般的には海上運賃も高めに設定されています。その点、トランシップ船は航海日数が長くなるので、フレートも相対的に割安に設定されます。

トランシップというのは、積みかえのことで、例えば東京から釜山経由で、ヨーロッパに積まれるようなことを意味します。

サプライチェーンマネジメントの考え方からは、輸送日数の長期化は全体最適に逆行しますので、納品までの期間との調整が重要です。洋上在庫となるため、在庫増加によるコスト増の要因にもなります。倉庫に眠っている在庫以外にも、輸送上の在庫は存在するのです。

またトランシップ港の混雑などで、船の遅れなどのリスクもあることもご注意ください。

従って、トレードオフがあることを認識した上で、十分にシュミレーションを行い、意思決定してください。

国際海上輸送での混載便の使用も一つのコスト削減策となります。数量があまりまとまらない場合には、コンテナ単位で運ぶよりも、混載便を利用することでコスト抑制を図ることができます。

ただし、コンテナ単位での輸送よりも、港などでの貨物の取扱作業が入るため、時間がかかり、手数料も発生することにも注意が必要です。

従って向け地ごとに、コンテナ単位での輸送と混載便での輸送の損益分岐点は異なりますので、注意深く計算して検証しながら、最適な数量を割り出す必要があります。

仕組みなどについてご質問があればお寄せください。



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