ダイワロジテック「Intelligent Logistics Center: 物流ロボット プログラミングコンテスト」入賞作品決定

大和ハウスグループの株式会社ダイワロジテック(東京都千代田区、社長:浦川 竜哉、
以下:「ダイワロジテック」)とYRPユビキタス・ネットワーキング研究所(東京都品川区、
所長:坂村 健・INIAD(東洋大学情報連携学部)学部長)は、「ダイワロジテック『Intelligent
Logistics Center:物流ロボット プログラミングコンテスト』」の表彰式を、2019年8月9
日(金)に東洋大学 赤羽台キャンパス INIADにおいて開催し、入賞作品を発表しました。
本コンテストは、ダイワロジテックグループの株式会社フレームワークスが運営する物
流施設を舞台に、入出荷の実績データなど、実際のデータを公開して、物流ロボットを最
適に制御するアルゴリズムを競うもので、物流ロボットが多数稼働する未来の物流施設の
構想に資することを目的としています。入出荷の成功率を高く保ち、さらに出荷に要する
時間やロボットの移動時間を最小化できているかが、審査基準となりました。
今回、多数寄せられたプログラムの中から最優秀賞に輝いたのは、花野 博司様による
「swarm(スウォーム)」です。本プログラムは、ロボット同士が自律的に協調しながら動
作するというコンセプトで開発されたもので、出荷速度と入出荷の成功率が、全応募作品
の中で一位となりました。

<入賞作品>
(※敬称略)
<講評>
審査員長 坂村 健
(東洋大学情報連携学部 INIAD学部長、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所 所長)
今回の「物流ロボット プログラミングコンテスト」は、実際の倉庫レイアウトと実際
の出荷指示のデータをもとに仮想のピッキング・ロボットを最適制御するプログラムを
開発するというもの。前回までのデータ利用のコンテストから一歩進んで、よりハード
ルの高いコンテストとなっている。実際に動く制御プログラムまで到達できた時点で、
相当の技能と言えるだろう。
しかしその上で、アルゴリズムよりさらに上位の戦略──倉庫管理に関する基本的な方
針などの違いが最終的な優劣を決めたというのが応募作を見ての感想だ。よりハードル
が高くなっているというのは、問題解決以前に自ら問題を設定する力が必要とされるコ
ンテストとなったという意味でもある。入荷・出荷の成功率をできるだけ 100%に近づけ
るのは当然として、その上で出荷の速度、省エネ効率などの多様な評価基準のバランス
をどう取り、優先順位をどう定めるか──さらに、そのためにどういう前提を置くかを、
挑戦者は考えるところから始めなければならなかった。
例えば、今回入賞した3作品でいうと、出荷速度と入出荷の成功率では、ともに「swarm」
が 1 位を取り、「くるくる」が次点といった結果となっている。一方で、省エネ効率では
「robot_solver」が 1 位を取った。「くるくる」は、多数のロボットを順路に沿って常時
巡回させるというアプローチのため、即応性は高いが省エネ効率は振るわず、さらにロ
ボットの台数が突出して多くなっている。逆に「robot_solver」はエリアごとに担当ロボ
ットを置くアプローチにより、台数は最小、省エネ効率も 1 位だが、出荷速度や入出荷
の成功率は振るわない。このように多様な評価基準は互いにトレードオフ関係にあり、
そのバランスは見極めが難しい。
極端な話、出荷速度のトップを目指すなら、とにかく大量のロボットを投入し、あと
はいかに互いの動線を阻害しないか考えるというアプローチになる。しかし実際問題と
してロボットは非常に高価であり台数に限度はある。といって、あと数台増やせば劇的
に速度が上がるとなれば導入できないこともない。つまり、台数指定して速度を競うコ
ンテストにすると、そういう工夫はできなくなってしまう。やはりビジネスのリアルな
トレードオフを感じさせる戦略的取捨選択がないと、チャレンジとしての面白みはなく
なってしまう。
その点で、最優秀賞となった「swarm」は出荷速度と成功率がともに 1 位となり、台
数は他の 2 作の中間程度、省エネ効率も極端に悪くはなく、素早く出荷するという目的
に対して最もチューニングされていると評価された。また上位で統括するのでなくロボ
ット同士が自律的に協調する前提で、同一商品の大量出荷時にロボットが特定の位置に
集中しないように、入荷の時点で商品をバラけさせる──確率的に分散して配置するとい
う戦略も先進的。人間が作業するなら「何はどこにある」の知識を皆で共有するコスト
があるため、同じ商品はできるだけ固めておいたほうが出庫時に混乱しない。しかし、
コンピュータなら商品がバラバラに置かれていても苦でないし、ネットワーク連携する
ことで常に知識は共有できる。このように、人間の作業員を前提とした「常識」を疑う
ことから始めたという意味で最も今回のコンテストの趣旨に沿うものとして「swarm」
を最優秀賞とした。

賞 受賞者名 プログラム名 アプローチの概要
最優秀賞 花野 博司 swarm
(スウォーム) ロボット同士が自律的に協調しながら動作する
優秀賞
荒川 正幹 くるくる 倉庫内を巡回する順路を設定し、運搬ロボットが巡
回する
井上 航 robot_solver
(ロボット ソルバー)
倉庫を30のエリアに分け、それぞれを担当するロ
ボットを配置する


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